時事

地方上級試験の時事問題(時事的政治・経済・社会)では、過去3か年程度の過去問を分析しただけでも繰り返し出題される好きなテーマがあることがわかる!吉田塾では、さらに掘り下げた過去問研究を行うことが可能です。戦略的かつ効率的に時事対策を行いたい人は、ぜひお問合せください!

H27年

①日本銀行の保有国債、貿易収支等
②クリミア、ウイグル、ケベック、クルドなどの独立運動
③アメリカの中間選挙(オバマ政権と中間選挙)=政治で出題
④日本の農業(農業人口、TPP、第6次産業)
⑤プライマリーバランス
⑥少子化対策(育児休業取得率、認定こども園、消費税増収と予算)
⑦非正規雇用、失業
⑧日本の環境問題(温室効果ガス、PM2.5、放射性物質、アスベスト)
⑨ウィルス感染症(デング熱、エボラ出血熱、インフルエンザ、HIV)
⑩中国経済(経済成長率・地域格差・パソコンの生産量・人件費)=地理で出題

H28年

①難民問題(定義・シリア・ヨーロッパの対応・日本の受け入れ状況)
②平和安全法制(集団的自衛権の行使・存立危機事態)
③中国経済(新状態・戸籍・シャドーバンキング)
④日本の電力事情(再生可能エネルギー・固定買取制度)
⑤TPP(対象分野・対象品目・参加国・ISDS条項・発効条件)
⑥日本の労働環境(非正規雇用者数・正規雇用者数)
⑦日本の自然災害(活火山・海溝型地震・竜巻・天気予報・雪崩)

H29年

①最近の日本経済
(実質経済成長率・個人消費・設備投資・日銀の政策・雇用形態・ 基礎的財政収支・貿易収支)=経済で出題
②国勢調査(2015年)にもとづく日本の人口
(総人口、首都圏の人口、15歳未満人口、65歳以上人口、1世帯数当たりの人員)
③近年の法律の改正・制定
(選挙権年齢・取調べの可視化・障害者差別解消法・労働者派遣法・女性の再婚禁止期間)
④生物多様性について
(熱帯林・ニホンオオカミなどの絶滅・外来生物・高山植物やサンゴ礁・ワシントン条約)
⑤日本の公的年金制度
(厚生年金・共済年金・保険料納付期間・年金積立金・厚生年金の加入対象)
⑥アメリカ大統領選挙
⑦近年の中国と台湾などの周辺地域

☆二度あることは、三度ある!

TPPとその周辺関連事項は、必ずおさえておこう!!!
問1 日本の経済連携やTPPに関する次の記述のうち、妥当なものを選べ。


自由貿易協定(FTA)は、関税の撤廃などの貿易の自由化を目的とする協定であり、他方、経済連携協定(EPA)は、それに加えて、投資・人の移動など様々な分野での協力の要素等を含む幅広い経済関係の強化を目的とする協定である。


我が国は、日本再興戦略に基づき2017年にシンガポール・フィリピン・インドなど と相次いでEPAを成立させ、欧州連合(EU)とも交渉に入ったが、英国のEU離脱交  渉の影響を受けて、大枠合意には至らなかった。


我が国のFTA比率(2016年)は、22.5%である。この数値は、韓国に比べ ると低い水準であるがアメリカ・中国よりは高い。政府は、「日本再興戦略2016」で FTA比率を50%に高めるとしている。


TPP(環太平洋パートナーシップ)とは、2016年2月に12か国(アメリカ・日 本・中国・韓国・シンガポール・ニュージーランド・オーストリア・チリ・ペルーなど) が署名した世界のGDPの約4割を占める自由貿易圏であるが、2017年1月にアメ リカのトランプ大統領がTPPからの離脱を表明し、発効が困難な状態にある。


2017年11月 アメリカを除くTPP参加国は、新協定(TPP11=包括的及び 先進的なTPP、CPTTP)に大筋合意した。なお、アメリカが強みを持つ知的財産保護期間や医薬品のデータ保護期間などは、大幅な見直しが行われることになっている。

問2 次の文の正誤を判定しなさい。

ASEAN諸国のEPAに基づいて、インドネシア・フィリピン・ベトナムから外国 人看護師・介護福祉士候補者の受け入れをすでに実施しているが、候補者から日本の国家 試験試験の合格者がいまだ出ないことが問題となっている。

日本史

地方上級試験(B日程も)では、全時代にわたって社会経済史的な視点をからめた問題がくり返し出題され続けている!
H21年 高度成長期の経済
H22年 室町時代の政治・経済・文化
H23年 鎌倉時代の政治・経済
H24年 戦国大名(出自・分国法・楽市・一揆・キリシタン大名)
      明治時代後半(第一回総選挙・条約改正・日清戦争・日露戦争)
     55年体制(成立と崩壊)・日ソ共同宣言・新安保)
H25年 幕末(開国・攘夷運動・貿易・金貨流出)
      占領期の日本(財閥解体・農地改革・日本国憲法・学校教育法)
     1980年代・90年代の日本経済(プラザ合意・バブル経済)
H26年 明治初期の近代化政策(廃藩置県・地租改正・法典編纂・岩倉使節・ 徴兵令)
      大正時代(第一次世界大戦・二十一か条の要求・米騒動・原内閣・  大戦景気)
      高度経済成長期(三種の神器など) 
H27年 江戸時代の国内支配体制(大名統制・禁中並公家諸法度・キリスト教 ・田畑永代売買の禁令・士農工商)
     太平洋戦争(日米開戦・配給制・植民地での徴用・ポツダム宣言・ソ連の強制連行)
     1980年代~90年代の社会経済(国鉄民営化・円高不況・貿易摩擦)
H28年 古代~近代の土地制度 戦後の日本(朝鮮戦争・日米安保条約)
     明治期の日本(明治憲法制定以降)
H29年 対外交渉史(平安・鎌倉・室町・織豊政権・江戸初期)
     昭和初期〜アジア太平洋戦期の日本

問 江戸時代の経済・産業に関する次の記述のうち、妥当なものを選べ。

1.江戸幕府は貨幣鋳造権を独占し、金貨・銀貨・銅貨の三貨体制を確立した。そのた め、諸藩は貨幣を発行することができず幕末期になり藩札の発行が許された。

2.徳川綱吉は、勘定吟味役の荻原重秀の建議を採用し貨幣改鋳による差益を得る ため金の含有率を減らした正徳金銀を鋳造したが物価騰貴がすすんだため、良質の元禄金銀改鋳をおこなった

3.大坂は、「天下の台所」とよばれ全国の物資の集散地となり栄えた。諸藩は蔵屋敷をおいて蔵物の年貢米・特産物を札差とよばれた商人に販売を委託した。

4.徳川吉宗は、株仲間の結成を禁止したが田沼意次は運上・冥加を徴収するために株仲間を積極的に奨励した。

5.江戸時代中期以降、享保の飢饉・天明の飢饉・天保の飢饉とよばれる大飢饉がくり 返し発生したため、幕藩体制の基盤である本百姓体制を維持できなくなり田畑永代売 買の禁令や田畑勝手作の禁などを廃止した。

地理

地方上級試験(B・C日程も)では、地形に関する問題(三角州・扇状地・リアス式海岸・河岸段丘・エスチュアリ・U字谷・フィヨルド・ケスタなど)が頻出する!
H24年 地形(扇状地 自然堤防 三角州など)
     オーストラリアの地誌
     米印中独・アラブ首長国の人口指数
H25年 海岸の地形(段丘、三角江、フィヨルド、サンゴ礁)
     地図問題(イスラエル、エジプト、シリア、リビア、トルコ)
     世界の住居(レンガ、高床、石、ゲル、合掌造)
H26年 各地の自然環境(地図問題:三陸リアス式海岸・鹿児島シラス台地)
     スウェーデン・デンマーク・ノルウェーについて
     鉱物資源の分布や利用(鉄鉱石・銅鉱・ボーキサイト・レアメタル)
H27年 エルニーニョ現象
     世界の農業(中国・オーストラリア)
     中国経済 H28年 南アジアの地誌(インダス川・ガンジス川・ヒンドゥー教)
     ☆南アジアの地誌は論点的中!
     ケッペンの気候区分(土壌と植生)
H29年 日本の食料や農業(自給率・耕作放棄地・輸出・就業人口)
     世界の海流(黒潮・親潮・北大西洋海流・フンボルト海流)
     ケッペンの気候区分(世界地図を利用した問題)

地方上級試験では今年度も、どこかの大陸又は地域の地誌が地図付きで出題される可能性がある。

問 地形に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

1.
V字谷とは、氷河が谷底や側壁を削りながら流れた後にできた地形である。このV字谷に海水が浸入するとリアス式海岸となる。

2.
扇状地において、水が得やすい扇央部は水田として利用されることが多い。一方、 扇端部は運搬されてきたれき・砂が堆積して水はけがよいため水田には向かず、果樹 園や住宅地として利用される。

3.
カルスト地形とは、地層に硬軟部があり軟層部が侵食されて低地となり、硬層部が侵食されず丘陵地帯となったもので日本では山口県の秋吉台や鹿児島のシラス台地などがある。

4.
三角江(エスチュアリー)とは、平野を流れる河川の河口部が沈水してできた入江  である。水深が深く後背地は広大な平野となっているので港湾が立地しやすく、テムズ川河口のロンドンなどが知られる。

5.
離水海岸は、海岸の隆起又は海面の下降によって形成される地形で海岸平野や海岸段丘などがあり、十勝平野や庄内平野が知られる。